第172回芥川賞の受賞者が、鈴木結生さんと安堂セホさんに決定しました。
中でも、鈴木結生さんが受賞した「ゲーテはすべてを言った」は自身2作目の作品。
今回初めての芥川賞最終選考ノミネートでの初受賞となりました。
鈴木結生さんの経歴や出身地について調べてみました。
鈴木結生wiki風プロフィール
氏名 | 鈴木結生(すずき ゆうい) |
生年月日 | 2001年5月23日 |
出身 | 福島県郡山市 |
出身高校 | 福岡県立修猷館高等学校 |
大学 | 西南学院大学 外国語学部 |
現在 | 西南大学大学院 外国語学研究科外国語学専攻 修士課程 1年 |
鈴木結生さんは現役の大学院生で、23歳の若さで芥川賞を受賞されました。
大学院で文学を研究しながら、執筆活動を行っているそうです!
東日本大震災を経験
鈴木結生さんは、福島県郡山市出身です。
小学校3年生のときに、東日本大震災を経験されています。
福島県郡山市も震度6弱を記録し、多くの建物が損壊するなど被害を受けました。
鈴木結生さんは当時から創作活動が好きだったよう。
一時避難時のリュックにも、漫画の原稿用紙、アイデアを書き溜めた自由帳、聖書などを入れていたそうです。
小学校6年生の時に、父の仕事の都合で福岡市に引っ越すことになった鈴木結生さん。
当初は引っ越しによりホームシックになったといいます。
転校時に鈴木さんは、福島で過ごした日々の思い出を空想を交えた物語をお世話になった人や友人たちに贈ったそうです。
「2012年大成小学校5年2組に捧げる…」として製本した作品を、当時の担任の先生は今も大切に保管されているそう!
福岡に移住後も、福島への思いは特別なようで、次のように語っておられます。
福島は自分の原風景であり、震災の経験も含めて特別な場所。
いつか福島をメインにした小説を書きたい。
引用:福島民友
今回、芥川賞を受賞した作品「ゲーテはすべてを言った」でも、主人公は会津出身の設定です。
故郷への思いは、鈴木さんの作品の中でも表れているのですね。
処女作で林芙美子文学賞・佳作受賞
鈴木結生さんは、大学4回生時に処女作「人にはどれほどの本がいるか」を発表。
この作品で、第10回林芙美子文学賞・佳作を受賞されました。
林芙美子文学賞は、北九州市ゆかりの作家・林芙美子にちなみ、新たな文学の才能を発掘するという目的で平成26年度に創設された賞です。
450作品の応募の中から、大賞につぐ佳作(1作品の身)として選出されました。
受賞時、鈴木結生さんは
今まで読んできた全ての本、それを与えてくれた両親、選考に携わって下さった全ての方々に心から感謝します。
とコメントされていました。
「人にはどれほどの本がいるか」は、トルストイの『人にはどれほどの土地がいるか』に重ね、“蔵書”をテーマに書かれたもの。
朝日新聞出版「小説トリッパー2024年春号」に掲載されています。
今後、単行本として刊行されるのを期待します!
まとめ
現役の大学院生として芥川賞の受賞を成し遂げた、鈴木結生さん。
日々、文学を研究する傍ら、執筆活動でも若くから注目を浴びていたようです。
「ゲーテはすべてを知っている」は2月10日発売の「文藝春秋」3月号に全文が掲載予定。
これからの鈴木結生さんの作品が楽しみですね!